バイクの買取は基本的にスムーズに行えることがほとんどですが、稀にトラブルに出くわす可能性があります。
査定価格からの減額や買取拒否、書類手続きの滞りなどがその一例です。
本記事では、バイクの買取のおけるトラブル8選と、その対処法ついて解説します。
ぜひ最後までお読みください。
なお、すでにトラブルに遭われている方は、本記事の最後に記載している「バイク買取におけるトラブルについて無料相談できる機関」をご参考ください。
バイク買取のトラブル事例8選と対処法
バイク買取におけるトラブル事例8選とその対処法について解説していきます。
①査定結果が出たあとに減額交渉された
査定後の買取時に、査定結果よりも減額した価格で交渉されるケースがあります。
これは、査定時に見つからなかった不具合やキズが発見された際に起こりやすいトラブルです。
また、悪質な場合は減額交渉を前提とした高額査定を提示しているケースもあります。
対処法:消費者センターに相談する
査定結果が出た後に不具合が見つかった場合、実際の売値が減額になる旨を契約書などで事前に伝えられていると交渉は難しくなります。
しかし、明らかに減額交渉を前提とした高額査定を提示している場合は、消費者センターに相談するのも選択肢の一つです。
(消費者センターに相談したとしても業者に情報がいくことはありませんので、ご安心ください。)
②買取を拒否された
バイクの状態によっては、買取を拒否されるケースもあります。
買取を拒否されるバイクの特徴は以下の通りです。
- 年式が古すぎる
- 走行距離が多すぎる
- 事故車や水没車
- エンジンに不具合がある
- 破損が大きい
- カスタムされている
これらの特徴に当てはまるバイクは買取をしてもらえない可能性があるため、注意が必要です。
対処法:個人売買で売却を検討するか業者をかえる
バイクの買取を拒否された場合は、個人売買の利用や業者を変えることを検討しましょう。
特に、業者に依頼する場合、カスタムバイクの査定価格は落ちやすいのが特徴です。
しかし、個人売買ならカスタムバイクでもそれなりの価格で購入してくれる可能性があります。
また、業者を変えることで値段がつく場合があるため、複数の業者に相見積もりを取ることも大切です。
事故車でも買取してもらえる業者や不動バイクでも買取してもらえる業者を以下にまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
③オンラインと訪問査定で価格が大きく異なった
バイクの査定をオンラインでできる業者も多くありますが、訪問査定と買取価格が大きく異なる場合があります。
オンライン査定は提供された情報をもとに大まかな見積もりを行いますが、実際の状態は訪問査定でなければ詳しくわかりません。
そのため、実際に査定してみたら、オンライン査定よりも大きく価格が落ちてしまうことも珍しくないでしょう。
対処法:納得いかない価格なら売らない
最終的な売値が納得いかないのであれば、無理に売らずにほかの選択肢も検討しましょう。
違う業者に再度見積もりを出すことで、より高値で売却できるかもしれません。
業者によって売値は数万円単位で異なる場合があるため、自分が納得できる条件を探すことが大切です。
④書類関係の手続きがされていない・遅い
バイクを売却する際は、さまざまな手続きが必要です。
しかし、業者によっては円滑に手続きが進まないケースもあります。
特に名義変更の手続きが滞ると、新たなトラブルに巻き込まれる可能性もあるでしょう。
保有していないバイクの税金を支払い続けないといけなかったり、身に覚えのない反則金の請求がきてしまったりといったケースがあります。
そのため、書類関係の手続きが滞っている場合は、いつか完了するだろうと放置してはいけません。
対処法:まずは買取店に連絡する
買取の手続きがなかなか完了しない場合は、一度買取店に連絡することが大切です。
手続きの遅れは、業者側の手違いによって生じている可能性もあります。
まずは買取店に連絡し、迅速に処理してもらうよう催促しましょう。
また、手続きの進捗情報をこまめに共有してもらうように頼むのも対処法の一つです。
⑤売却後に違約金が発生した
バイクの査定時は、事実を正確に申告しなければいけません。
バイクの売却後に隠された事故歴が発覚すれば違約金が発生する可能性があります。
注意不足で違約金が発生しないように、事前に申告漏れがないかしっかり確認しましょう。
また、情報の隠ぺいが悪質だと判断されれば、違約金だけでなく賠償金を請求される危険性もあるため注意が必要です。
対処法:自分に非がある場合は認めざるを得ない
少しでも査定をよくしようと業者を欺こうとした場合は、素直に認めてしっかり謝罪するほかありません。
仮にきちんと申告したにも関わらず、賠償金が請求されるようなトラブルが発生した際は、前途のように消費者センター等に相談しましょう。
⑥売るまで帰ってもらえない
バイクの査定を出したからといって、必ずその業者に売却する必要はありません。
しかし、業者によっては買取ができるまでなかなか帰ってくれないケースがあります。
実際、業者側の押しの強さに負けてバイクを売却してしまう方も珍しくありません。
対処法:あまりにひどいなら警察に通報する
売却の意思がないなら、その旨をしっかりと伝えることが大切です。
それでも帰ろうとしない場合は、警察に通報することも検討しましょう。
バイクの訪問営業などは、2013年に法改正された特定商取引法によって規制が厳しくなっています。
「警察に通報する」という強固な姿勢を取っていれば、さすがに引き返してもらえるでしょう。
⑦いつまでも電話がくる
査定依頼をした直後から営業の電話が多くなる場合があります。
これは、電話で説得をして売却を決めさせようとしているためです。
実際、オンライン査定で気軽に査定をお願いしただけなのに、一方的に話を進めようとしてくるケースもあるようです。
対処法:着信拒否をする
電話による勧誘がしつこい場合、まずはきちんと断ることが大切です。
あまりにも不快に感じる場合は、話の途中に電話を切ってしまっても問題ありません。
それでもしつこく電話がかかってくる場合は、着信拒否をしましょう。
相手に流されて損をしてしまわないよう、明確な意思表示が大切です。
⑧出張費無料なのに費用を請求された
ホームページには出張費無料と記載されているのに、後から出張費を請求されるケースがあります。
これは、悪徳業者に多い手口です。
具体的には「買取が成立したら無料ですが、不成立の場合は費用が発生します」と主張されるケースがあります。
対処法:費用発生の条件を明記しているか確認
出張費のトラブルに巻き込まれないためには、出張依頼の前に費用発生の条件が明記されているかを確認しておきましょう。
「買取が不成立の場合は費用が発生する」といった注釈がわかりやすく記載されているケースは少ないためです。
トラブルに遭わないためにも、出張費が発生するケースはないのかを電話などで事前に確認しておくことをおすすめします。
バイク買取でトラブルになりにくいの業者の特徴
判断が難しい場面や例外もあるかと思いますが、ここではバイク買取でトラブルになりにくい良質な業者の特徴を3つ紹介します。
買取実績が豊富にある
買取実績が豊富にあるということは、それだけ多くの買取業務を経験しているということになります。
当然ながら、そのような買取業者であれば手続きがスムーズに進み、書類関係のトラブルも発生しにくいです。
とはいえ中には悪質な業者もいるかもしれませんので、このあとに紹介している2つのポイントもチェックしてみてください。
適切にコミュニケーションが取れる
査定前に事前に伝えたことをきちんと把握できているか、スムーズにやりとりできているかなど初歩的なことではありますが、この点も重要です。
窓口の対応は良いものの、実際に来た査定士の対応はイマイチ…というのはよくある話です。
最初から最後まで適切にコミュニケーションが取れるかは意識的にチェックしましょう。
買取前に査定額の理由など丁寧に説明してくれる
「思ったより査定額が安くてショック…」ということもあるかもしれません。
このときになぜその金額なのか、理由をきちんと説明してくれる業者は信頼できると考えて良いでしょう。
ただし、その場で買取りたいために適当な説明をしている場合もありますので、事前に相場感を自分でも掴んでおくことをおすすめします。
バイク買取でトラブルにならないためにできる事前の対策
個人売買に比べればトラブルは発生しにくいですが、トラブル対策を3つ紹介します。
ボイスレコーダーを用意しておく
言った言わないのトラブルにならないよう、ボイスレコーダーを用意しましょう。
基本的にはスマホの録音機能でも十分です。
仮に悪質な業者に出くわしてしまったとしても、会話内容を録音しておけば、それが証拠となり必要に応じて主張することができます。
自分でもできる限り点検する
わずかなオイル漏れやブレーキの効き具合、エンジンの異音など、ぱっと見ではわからない部分に問題がないかをできる限り確認しておきましょう。
故障がある場合は申告漏れを防ぐことができますし、場合によっては自分で直しておくことも可能だからです。
事前にバイクの写真をたくさん取っておく
先ほどの点検と合わせて写真を取っておきましょう。
基本的には引渡し時に輸送業者が現状を確認し、書類に記入するのが一般的です。
ただし、場合によってはその手続きが漏れ、輸送中に傷をつけてしまうなどのトラブルが発生する可能性があります。(ほとんどないですが…)
いずれにせよ問題が発生した際、主張の根拠をもっておくと安心です。
バイク買取におけるトラブルについて無料相談できる機関
まさしく今トラブルになって困っているということもあるでしょう。
そのような方に向けて、バイク買取のトラブルについて無料で相談できる機関を3つ紹介します。
中古二輪自動車流通協会
中古二輪自動車流通協会は以下を目的として設立された協会です。
一般社団法人中古二輪自動車流通協会は、中古二輪自動車の公正で公平な流通を促進すると共に、中古二輪自動車に係る企業や人々の幸福を追求し、消費者保護、啓発活動を通じ業界の発展、社会貢献を目的としています。
引用元:一般社団法人中古二輪自動車流通協会
中古バイクの売買や修理・整備などで生じたトラブルについて無料で相談可能です。
詳しくは協会のブログ記事をご覧ください。
中古バイクの売買や修理でのトラブル相談
国民生活センター
これまでにも述べてきた消費者生活センターのほかに、国民生活センターがあります。
消費者センターとの違いは国が運営してる機関であることです。
消費者生活センターは地方公共団体が運営しています。
いずれもバイク買取でトラブルが生じた際に相談することは可能ですが、国民生活センターは土日祝日も利用可能です。
詳しくは国民生活センターの公式サイトをご覧ください。
独立行政法人 国民生活センター
自動車公正取引協議会
自動車公正取引協議会は以下を目的として設立された協会です。
一般社団法人自動車公正取引協議会(Automobile Fair Trade Council:自動車公取協)は、その大切なパートナーであるクルマとバイク選びの際に必要な価格や品質等の適正な情報の提供と、不当な表示等を禁止することを通じ、消費者に信頼されるクルマ販売を推進しています。
引用元:一般社団法人自動車公正取引協議会
車やバイクの購入に関して電話での相談が可能です。
メールでの相談や直接訪問しての相談は受け付けていませんのでご注意ください
詳しくは公式サイトに掲載されています。
一般社団法人自動車公正取引協議会 | 相談室のご案内
バイク買取でトラブルにあった際は冷静に対処しよう
いかがでしたでしょうか。
このような記事をみると、業者への依頼を躊躇してしまうかと思いますが、頻繁に起こることではありませんのでご安心ください。
ただし、トラブルにあった際に不利にならないよう、本記事で紹介している録音などはおすすめします。
事前の対策はできるだけ行い、万が一トラブルに発展してしまった場合は冷静に対処しましょう。
然るべき機関に相談することで、解決の糸口は見えるはずです。