バイクのチェーン清掃や注油の頻度はどれくらい?清掃手順やおすすめオイルも紹介

バイクのチェーンは重要なパーツの一つですが、定期的な清掃と注油を怠ると、燃費やパーツに悪影響を及ぼします。

本記事では、チェーンの清掃・注油頻度や清掃手順、おすすめのオイルについて詳しく解説しています。

本記事を読んでいただければ、初めてバイクのチェーンをメンテナンスされる方でも、自信を持って作業できるようになりますので、ぜひ最後までお読みください。

目次

バイクのチェーン清掃・注油頻度の目安は500km〜1000km毎

使用環境やチェーンのタイプにもよりますが、目安としては 500km〜1000km毎のメンテナンスが推奨されています。

他にも、雨天走行後や泥・ほこりの多い環境を走行した場合は、清掃・注油が推奨されています。

特に、雨天走行後はチェーンに付着した水分が錆の原因となるため、すぐに清掃・注油を行うのが理想的です。

なお、走行距離に限らず、チェーンが乾燥している、または異音がする場合も清掃・注油が求められます。

これらの作業を怠ると、チェーンやスプロケットの寿命を縮める原因となるだけでなく、走行中のトラブルに繋がる可能性もあるため注意が必要です。

バイクのチェーン清掃が必要な理由

チェーン清掃が必要な理由は以下2点です。

  • 摺動部の動きが悪くなり燃費が落ちる
  • 錆でチェーンの寿命が縮む

摺動部の動きが悪くなり燃費が落ちる

チェーンが汚れで固着していると、摺動部がスムーズに動かなくなり、エンジンからの動力伝達効率が低下します。

その結果、タイヤの回転に無駄な力が必要になり、燃費が悪化します。

燃料価格が高騰している昨今、チェーンの清掃は重要なメンテナンスといえるでしょう。

錆でチェーンの寿命が縮む

錆は金属にとって最大の敵です。

チェーンが錆びると金属疲労を引き起こし、早期に交換が必要になる場合があります。

さらに、錆びたチェーンは強度が低下するため、破損リスクが高まります。

あまりに錆がひどい場合は、スプロケットの消耗にも影響してくるため、定期的に清掃・注油を行うようにしてください。

バイクのチェーン清掃・注油に必要なアイテム

チェーンの清掃や注油には、いくつかのアイテムが必要です。

  • ウエス
  • 段ボール
  • メンテナンススタンド
  • チェーンクリーナー
  • チェーンブラシ
  • チェーンオイル(チェーンルブ)

それぞれ詳しく解説します。

ウエス

ウエスはチェーンの汚れや、余分なオイルを拭き取るために使用します。

古い綿のTシャツでも代用可能ですが、タオルは繊維が抜けてチェーンに絡まるためおすすめできません。

もしTシャツがない場合、繊維が抜けにくい以下のような専用ウエスがおすすめです。

日本製紙クレシア(NIPPON PAPER CRECIA) SCOTT(スコット) プロショップタオル

数百円程度で購入できますので、ぜひチェックしてみてください。

段ボール

チェーン清掃中に発生するオイルや汚れが、ホイールや地面に付着しないようにするためのアイテムです。

マンションの駐車場など、公共の場でメンテナンスされる方は必ず用意しておきましょう。

油汚れがバイクに付着するぶんには洗えば問題ないですが、地面に付着してしまうとシミになる可能性があるからです。

汚れても問題ない方でも、あらかじめ段ボールや新聞紙を敷いておくことで掃除が簡単になりますので、ぜひご用意ください。
※新聞紙の場合は複数枚重ねて地面までオイルや汚れが染み込まないようにしてください。

メンテナンススタンド

バイクを安定させ、チェーンをスムーズに回転させながら清掃するために必要です。
※センタースタンドがついているバイクは不要

なくてもメンテンスができないわけではないですが、あると非常に楽に作業できます。

チェーンのメンテナンスなど簡単な作業のみ行う方については、以下のようなスタンドがおすすめです。

デイトナ(Daytona) バイク用 メンテナンススタンド

後輪の軸に引っ掛けてバイクを持ち上げるタイプも存在しますが、収納場所に余裕がない方にとっては困る大きさです。

一方でこの商品はコンパクトで、値段も通常のメンテナンススタンドより安価なため、購入をおすすめします。

チェーンクリーナー

チェーンに付着した汚れや古いオイル、グリスなどを効果的に除去するための専用クリーナーです。

通常の洗剤や水では落としにくい頑固な汚れを落としやすくします。

ショップで販売されているクリーナーであれば、基本的にはシールチェーンに対応しており、チェーンを傷めずにきれいにできます。

最も手に入れやすいのは、ホームセンターに必ず置いている以下の商品です。

KURE(呉工業) チェーンクリーナー

チェーンブラシ

チェーンの隙間や細かい部分の汚れを落とすために必須のアイテムです。

歯ブラシでも代用できなくはないですが、コの字型の専用ブラシがあると楽にきれいにできます。

こちらも600円程度で購入できるものですので、今後もご自身で定期的にメンテナンスをされる場合は購入をおすすめします。

AZのチェーンブラシはこちら

チェーンオイル(チェーンルブ)

最後にチェーンオイルです。

チェーンルブとも言われていますが、どちらも同じです。

オイル次第でチェーンの寿命や防錆効果が大きく変わるため、信頼性の高い製品を選びましょう。

次項でおすすめのチェーンオイルを3つ紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

バイクのチェーンオイルおすすめ3選

おすすめのチェーンオイルは以下の3つです。

  • CHL チェーンルブ
  • DID チェーンルーブ
  • KURE スーパーチェーンルブ

いずれもシールチェーンに対応しています。

CHL チェーンルブ

CHL チェーンルブは、フッ素樹脂を配合することで、優れた潤滑性と耐摩耗性を実現しています。

チェーンの動きを滑らかにしながら、摩耗をしっかり抑え、浸透性・付着性も抜群です。

雨や風、さらには砂や埃にさらされる過酷な環境でも、薄い被膜を形成することで、汚れを寄せ付けにくい特性を持っています。

ロングライドを楽しむライダーや日常的にバイクを利用する方、高速レースに挑む方まで、あらゆるシーンで頼れるパフォーマンスを発揮するチェーンです。

CHL チェーンルブの詳細はこちら

DID チェーンルーブ

DID チェーンルーブは、チェーンの性能を最大限に引き出しつつ、環境にも優しい画期的なチェーンオイルです。

防錆剤が添加されており、悪天候や長距離ツーリングでもチェーンをしっかり保護します。

さらに、有機モリブデンを採用し、抜群の潤滑性とポリマー配合による高い粘着力を兼ね備えているため、発散しにくく、持続力も高いです。

ノンフロン・ノンエタン仕様で、環境への配慮もなされており、日々の通勤からロングツーリング、スポーツ走行まで幅広いシーンで頼れるオイルです。

DID チェーンルーブの詳細はこちら

KURE スーパーチェーンルブ

最も手に入りやすいのが「KURE スーパーチェーンルブ」です。

ホームセンターなどで気軽に購入できるだけでなく、性能についても定評があります。

高純度の有機モリブデンとフッ素樹脂(PTFE)を配合し、潤滑性・耐摩耗性・耐水性を極限まで高めたチェーンオイルです。

ロングツーリングや日常使い、高速走行にも対応しつつ、コスト面でも優れた万能オイルです。

KURE スーパーチェーンルブの詳細はこちら

バイクのチェーン清掃・注油の手順

具体的な清掃・注油手順を6つのステップで解説します。

慣れれば15分程度でできるメンテナンスですので、ぜひ挑戦してみてください。

①メンテナンススタンドでバイクを安定させる

まずは、バイクをしっかりと固定しましょう。

これまでに紹介したメンテナンススタンドを使用すると、後輪を自由に回転させながら作業できるので非常に便利です。

スタンドなしで作業する必要がある場合は、バイクの扱いに慣れている方に手伝ってもらいましょう。

安定しないまま作業を始めると転倒の危険があるため、慎重に行ってください。

②ホイールの汚れ防止のために段ボールや新聞紙を準備する

チェーン清掃では、クリーナーや汚れが周囲に飛び散ることがあります。

ホイールや床が汚れるのを防ぐため、段ボールや新聞紙でリアホイール周辺を養生してください。

このひと手間で、後片付けがぐっと楽になります。

③チェーンクリーナーを吹きかけてブラシでこする

チェーンクリーナーをチェーン全体に均一に吹きかけます。

もったいないからといって少しずつ吹きかけると、汚れが落ちにくくなりますので、豪快に吹きかけてください。

吹きかけたらチェーンブラシを使って、リンク部分や隙間に入り込んだ汚れを落としていきます。

汚れがきれいになったら、仕上げに再度チェーンクリーナーを吹きかけましょう。

④ウエスで汚れを拭き取る

ウエスでチェーンに残った汚れやクリーナーを拭き取ります。

ここまで実施できれば清掃のフェーズは完了です。

なお、ここまでの作業はできるだけ丁寧に行いましょう。

雑に行ってしまうと、新しいチェーンオイルの浸透を妨げることになるためです。

⑤チェーンオイルを吹き付ける

清掃が終わったら、チェーンオイルを吹き付けます。

チェーンの内側を中心に、全体にムラなく塗布するのがポイントです。

養生していれば基本的には問題ありませんが、吹き付ける際はブレーキローターにかからないよう、くれぐれもご注意ください。

⑥ウエスで余分なチェーンオイルを拭き取る

最後にウエスで余分なチェーンオイルを拭き取ります。

この作業を省くと、走行中にオイルが飛び散ってホイールやスイングアームが汚れる原因になるためです。

バイクのチェーン清掃時に気をつけること

バイクのチェーン清掃時は、以下3つの点に注意してください。

  • 絶対にエンジンはかけない
  • ノンシールチェーン以外は灯油洗浄しない
  • チェーンルブの代わりに5-56は使用しない

絶対にエンジンはかけない

後輪を浮かせた状態でエンジンをかけ、タイヤを自動で回しながら作業しようとする方がいますが、これは絶対にやめておきましょう。

なにかの拍子でスプロケットとチェーンの間に指が挟まってしまった場合、指が切断される可能性があるからです。

手動で回しながら進めていても、軍手をつけている場合はチェーンに巻き込まれる場合がありますので、十分注意してください。

ノンシールチェーン以外は灯油洗浄しない

ノンシールチェーンとは、チェーン内部にオイルが封入されていないチェーンです。

ノンシールチェーンが主流だった頃は、チェーンを灯油に浸して洗うことが一般的でした。

しかし、近年ではほとんどのチェーンがシールチェーンとなっています。

シールチェーンは灯油で洗うとオイルが漏れでてしまう可能性があるため、灯油洗浄は推奨されていません。

必ずチェーンクリーナーを手元に用意したうえで、清掃を行ってください。

チェーンルブの代わりに5-56は使用しない

潤滑剤として有名なKUREの5-56は、信頼と実績のあるとても良い製品ではありますが、灯油と同様の理由でチェーンルブの代わりに使用することは推奨されていません。

一時的に使用してもすぐにチェーンがだめになるということはありませんが、粘度が低いために潤滑剤が飛び散りやすく、バイクも汚れやすくなります。

チェーンクリーナー同様、チェーンルブも専用品を用意しておきましょう。

バイクのチェーンは定期的にメンテナンスしよう!

いかがでしたでしょうか?

チェーンはエンジンの動力を後輪に伝達するための重要なパーツです。

日々のメンテナンスを怠るとバイク本来の性能が発揮できず、走行中にチェーンが切れた際は、最悪の場合事故につながりかねません。

本記事でお伝えした手順をもとに、定期的にメンテナンスを実施しましょう!

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