バイクを購入する時にローンを組む方もいると思います。
「ローン中だけど売れるのかな」
「ローンを完済していないと高く売れないのかな」
「ローンの返済が厳しいから売りたい」
こういった疑問や悩みをお持ちではないでしょうか。
結論から言いますと、ローン返済中でもバイクは売れます。ただし、いくつか条件があります。
今回の記事では、ローン返済中のバイクを売る条件や高く売るコツを詳しく解説します。
ローンを抱えるライダーの方はぜひ最後まで読んでみてください。
ローン返済中のバイクが売れるかは所有者の名義次第
バイクの名義には所有者と使用者の2種類あります。
売る権利は所有者にあり、使用者は所有者の許可なしで勝手に売ることはできません。
つまり、所有者の名義がローン会社か自分かで、売れるかどうか変わってきます。
所有者がローン会社なら売れない
所有者がローン会社の場合、返済中にバイクを売ることはできません。
ローンを組むと、所有者がローン会社になるケースがほとんどです。
万が一、ローンの支払いが止まってしまった場合にバイクを差し押さえできるよう、ローンを完済するまでバイクの所有者はローン会社になっているのです。
これを「所有権留保」と呼びます。
バイクを売る権利もローン会社にあるため、勝手に売ることはできません。
所有者が自分なら売れる
所有者が自分名義の場合は、ローンがないバイクと同様に自由に売却できます。
ただし、売ったからと言ってローンがなくなるわけではありません。
バイクを売却後もローンの支払いは発生するため、覚えておきましょう。
新たな持ち主にローンは関係ありませんが、万が一のトラブルを避けるためにも、ローンが残ったバイクであることは伝えておくと良いかもしれません。
ローン返済中のバイクを売る方法
何らかの理由でローン返済中のバイクを売りたいとなった場合、どのようにすればいいのでしょうか。ここでは2つの方法を紹介します。
一括返済して所有権を解除する
1つ目は、ローンを一括返済して所有権を解除する方法です。
ローンを一括返済できるならば一括返済して、所有権を自分名義に変更しましょう。
ただし、ローンを完済したからといって自動的に名義が変わるわけではありません。
手続きをしなければ、バイクの所有者はずっとローン会社のままです。
名義変更は、下記の手順で行います。
- ローン会社に連絡をして完済証明書と譲渡証明書を発行してもらう
- 必要書類を持って、市区町村の役所もしくは運輸支局で手続きをする
手続きする場所は以下の通りです。
- 125cc以下のバイク…登録した市区町村の役所
- 125cc超えのバイク…運輸支局
必要書類は所有権先やバイクの排気量などによって異なりますが、主に完済証明書・標識交付申請書のコピー・身分証明書のコピー・軽自動車届出済証のコピー・車検証のコピーなどです。
どの書類が必要なのかを事前に確認しましょう。
ローンの借り換えをする
2つ目は、ローンの借り換えをする方法です。
ローンの借り換えとは、現在組んでいるローン会社を違う会社に変えることを意味します。
もちろん次に組み直す会社でも、ローン審査が必要です。
その際、ローンの借り換えに対応している買取業者を選びましょう。
もし近くにローン対応の業者が見つからない場合は、銀行でローンを組むとバイクの所有権は自分になり売却できます。
ただし、ローンの借り換えは手続きの手間や手数料がかかるため、慎重に行うことをおすすめします。
ローン返済中のバイクを高く売るコツ
ローン返済中のバイクを高く売るコツを3つ紹介します。
一括返済してフリマやオークションに出す
1つ目は、ローンを一括返済してフリマやオークションで販売する方法です。
前述のとおり、所有者がローン会社の場合は基本的に売却できません。
一括返済が難しい、または現金を手元に残しておきたいという理由で組むのがローンです。ただし、想定される売却金額と一括返済額を比較してマイナスにならないようであれば一括返済してしまいましょう。
フリマやオークションに出すのは、最も高く売れる可能性が高い方法だからです。
ただし、手続きの面倒さやトラブルが生じやすい方法でもあるので慎重に検討してください。
所有者が自分名義ならそのままフリマやオークションに出す
2つ目は、所有者が自分名義ならそのままフリマやオークションに出す方法です。
ローンを組んでいたとしても使用者だけでなく、所有者も自分になっている場合があります。
この場合はローンを払い続ければ売ることは問題ありません。
自分のバイクとしてフリマやオークションに出品しましょう。
買取業者に依頼する
3つ目は、買取業者に依頼する方法です。
買取業者はローン返済中であっても買取してくれます。
後ほども説明しますが、ローンの残債がある場合でも査定金額から残債額を差し引いて清算する方法です。
「ローン返済中でも売りたい」というお客さんのため、ローンの組み換えに対応している業者も多く存在します。
買取業者ならば「ローン返済中」というしがらみに囚われることなく、売却後の手続きも簡単に済ませられます。
フリマやオークションに比べれば多少は売却金額が下がるかもしれませんが、トラブルが起きるリスクが低く、手続きの面倒さがないためおすすめです。
ローン返済中のバイクを買取業者に売るメリット
個人間で売れるフリマやオークションに比べ、買取業者に売却するメリットはどのようなものがあるでしょうか。
ここからは3つのメリットを紹介します。
手続きが楽かつスピーディー
バイクを売る際は様々な手続きが必要です。
ローン返済中となれば、ローン会社に連絡をしたり名義変更を行ったり、通常よりもさらに手続きの手間がかかります。
買取業者は買取の経験が豊富で、個人で行う面倒な手続きを代行してくれるため、大きなメリットといえるでしょう。
早ければ当日中に手続きが完了するケースもあり、スピーディーに対応してくれます。
忙しくて手続きをする暇がない、ローン返済中だけどすぐに売りたい方は、買取業者に依頼するのをおすすめします。
所有者が自分ではないバイクでも買い取ってもらえる
買取業者は、バイクの所有者がローン会社であっても買取可能です。
以下の手続きを行い買取します。
- 所有者（ローン会社など）に連絡し、ローン残債額を確認
- 売却主のバイクを査定
- 買取
- 残りのローンを一括返済し、バイクの名義を売却主に変更
例えば、バイクの査定額が20万円でローン残債額が10万円の場合、査定額からローン残債額を引いた10万円が売却主の手元に入るということになります。
反対に、ローン残債額が査定額より多い場合は、差額を支払うまたは買取業者でローンを組むと売却可能です。
ディーラーよりも買取価格が高い
ディーラーよりも買取業者の方が、バイクの査定額が高い傾向にあります。
これは、ディーラーと買取業者とでは特徴に違いがあるためです。
ディーラーはメーカーと特別契約を結んだ店舗のことで、特定のメーカーを取り扱っています。
特定のメーカーの販売・整備・修理を行っており、専門性が高いのが特徴です。
次のバイクを購入するための下取りとして、主に買取を行います。
ローン返済中でも次のバイクに乗り換えたい時は、ディーラーを利用するといいでしょう。
一方、買取業者はバイクの買取・売却を専門にしています。
バイク本体だけでなく部品のみでも買取してくれる点は、買取業者の特徴です。
買取業者は色々な販売ルートや利益を出す方法を確立しているため、ディーラーよりも買取価格が高くなりやすいです。
ローン返済中だけどもうバイクに乗る予定がないといった方は、買取業者に依頼してみてください。
ローン返済中のバイクを売るときの注意点
最後に、ローン返済中のバイクを売る際に気を付けてほしいポイントを改めて解説します。
買取価格が残債よりも少ない場合は差額の精算が必要
買取価格がローン残債額よりも少ない場合は、注意が必要です。
例えば買取価格が30万円、ローン残債額が50万円だった場合、20万円の差額が生まれます。
この差額は現金で支払うか、買取業者で新たにローンを組んで支払います。
買取業者でローンを組むことを、フォロークレジットと言います。
この仕組みを利用すれば、たとえ所有者名義がローン会社になっていても売却可能です。
フォロークレジットを利用している買取業者も多くあるため、売却前に一度確認してみましょう。
ただしフォロークレジットを利用する際、ときに金利が上がってしまうケースがあります。
「結局ローンを支払い続けている方が安く済んだ」ということがないように気を付けてください。
所有者がローン会社のバイクを売るときは完済証明書が必須
所有者名義がローン会社になっている場合、バイクを売る時は完済証明書が必要になります。
完済証明書は、ローンを完済したことを証明する書類です。
基本的には、ローンを完済するとローン会社から送られてきます。
もし送られてこない場合は、ローン会社に連絡してください。
完済証明書は、バイクを売るときや所有権解除のタイミングで必要な書類です。
書類の有効期限は特にないため、一度受け取ったらいざという時のために大切に保管しておきましょう。
ローンが残っていても査定額への影響は少ないので早期に売る
「ローンが残っていたら査定額に響くかな」と心配する方もいるでしょう。
結論から言いますと、ローンがあっても査定にはあまり影響しません。
査定のときに見るポイントを一部紹介します。
- エンジンまわり
- フレーム、外観の傷、へこみなど
- 走行距離
- バイクの車種
上記のポイントを重点的に見て査定額を出すため、ローンの残債額を気にしなくても問題ありません。
また、ノーマルパーツは査定額が高くなりやすいため、バイクをカスタムしている方は査定前にノーマルパーツに戻すことをおすすめします。
バイクは放置すればするほど劣化が進み、査定額も下がります。
売ると決めたらなるべく早めに売りましょう。
以下の記事で高く売れる時期についても解説していますので、あわせてご覧ください。
ローン返済中のバイクを売るなら買取業者への依頼がおすすめ
今回は、ローン返済中のバイクの売り方や高く売るポイントを解説しました。
ローン返済中であってもバイクは売却できますが、所有者が誰なのかを確認する必要があります。
買取業者であれば、所有者がローン会社であっても所有権解除を行い、ローンの組みなおしにも対応しています。
持ち主の状況に合わせた提案もしてくれるため、ローン返済中であることを素直に伝えてみてくださいね。
「ローンの返済途中だけど売りたいな」と考えている方は、まずは買取業者に連絡してみましょう。
