バイクのバッテリーあがりで、エンジンがかからず困っていませんか?
バッテリーあがりが発生した際は、冷静に原因を突き止め、適切に対処することが大切です。
本記事では、バイクのバッテリーが上がってしまう原因や対処法を解説しています。
交換時期の目安や交換、廃棄の方法まで詳しく解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
バイクのバッテリー上がりとは
バイクのバッテリー上がりとは、バッテリーの電力が不足し、エンジンを始動するための電力供給ができなくなる状態です。
この状態になると、セルモーターが回らない、ライトが点灯しない、ホーンが鳴らないなどの症状が見られます。
特に寒冷地や冬季には、低温によってバッテリーの性能が低下しやすく、バッテリー上がりが頻発することがあります。
バッテリーが完全に放電してしまうと、充電しても復活しない場合があり、その場合は交換が必要です。
バイクのバッテリー上がってしまう原因
以下のような原因が挙げられます。
- 放電
- 電装品の過剰使用
- バッテリーの劣化
- 関連部品の故障
- 不適切な管理
最も一般的な原因は「放電」です。
バイクを長期間使用しないと、バッテリーは自然に放電してしまいます。
特に冬季など、バイクに乗る機会が少ない時期は注意が必要です。
また、短距離走行を繰り返すこともバッテリーに負担をかけ、結果的に充電不足を引き起こすことがあります。
次に、「電装品の過剰使用」もバッテリー上がりの一因です。
ヘッドライトやグリップヒーター、USB充電器などの電装品を多用すると、バッテリーに負荷がかかり、消耗が早くなります。
「バッテリーの劣化」も見逃せません。
バッテリーの寿命は一般的に2〜3年とされていますが、使用環境やメンテナンス状況によってはそれよりも早く劣化する場合があります。
定期的な点検とメンテナンスを怠ると、バッテリーが知らないうちに劣化してしまい、突然のバッテリー上がりを引き起こす可能性があります。
他にも、オルタネーターやレギュレーターといった部品の故障、バッテリーの不適切な管理もバッテリー上がりの原因です。
バッテリーの端子が汚れていたり、緩んでいたりすると、電気の流れが悪くなり、充電効率が低下します。
以上のように、バッテリーが上がってしまう原因は多岐にわたります。
バイクのバッテリーの寿命と交換時期の目安
先述のとおり、バイクのバッテリーの寿命は一般的に2〜3年とされていますが、使用状況やメンテナンスの仕方によって変動します。
例えば、頻繁にバイクを使用する方は、バッテリーが常に充電されるため寿命が延びる傾向です。
一方で長期間放置されるバイクは、バッテリーが自然放電しやすく、寿命が短くなる傾向にあります。
バッテリー交換の目安としては、セルモーターの回転が弱くなったり、ライトの明るさが不安定になったりする場合です。
また、バッテリー液が減少している、もしくは劣化している場合も交換のサインです。
特に、バッテリーが膨張している場合は即座に交換しましょう。
バイクのバッテリー上がってしまった際の対処法
バイクのバッテリーが上がってしまった場合の対処法を4つ紹介します。
対処法1:キックスタートや押しがけを試す
キックスタートが装備されているバイクであれば、キックペダルを使ってエンジンを始動できます。
押しがけは、クラッチを切った状態でバイクを押しながら、適切な速度に達したところでクラッチをつないでエンジンを始動させる方法です。
バッテリーが完全に放電してしまった場合や、セルモーターが使えない場合に有効です。
ただし、押しがけは最悪の場合、バイクを倒してしまう場合がありますので、経験者と一緒に試すことをおすすめします。
対処法2:ジャンプスターターを使う
ジャンプスターターは、バッテリーが上がった際に非常に便利なアイテムです。
ジャンプスターターを使うことで、他の車両から一時的に電力を供給し、エンジンを始動できます。
使用方法は簡単です。
ジャンプスターターのプラス端子とバッテリーのプラス端子を接続し、同様にマイナス端子も接続します。
その後、ジャンプスターターの電源をオンにし、エンジンを始動させてください。
始動後は、エンジンをしばらくアイドリングさせ、バッテリーを充電しましょう。
対処法3:バッテリーを外して充電する
バッテリーを外して充電する方法もあります。
バッテリーをから取り外し、充電器を使用する方法です。
この方法で充電する際は、充電器の取扱説明書に従い、正しい手順で充電を行うようにしましょう。
充電が完了したら、バッテリーを再びバイクに取り付け、端子を接続します。
対処法4:バッテリーを新品に交換する
バッテリーが寿命を迎えた場合や、他の方法でエンジンを始動できない場合は、バッテリーを新品に交換しましょう。
装着されているバッテリーの型番や仕様を確認し、適合する新品バッテリーを購入してください。
最近は安いバッテリーも出回っていますが、あまりにも安いものは故障しやすい傾向がありますので、避けたほうが無難です。
交換方法については次の項目を参照してください。
バイクのバッテリーを自分で交換する方法
バイクのバッテリーを自分で交換する方法を、5つのステップで紹介します。
1. 工具や軍手を用意する
バッテリー交換には、基本的な工具(ドライバー、ペンチ)と軍手が必要です。
工具はバイクの種類によって異なる場合がありますので、事前に確認しておきましょう。
また、軍手を使用することで手を汚さずに作業ができ、感電リスクを減らせます。
2. シートを外す
バイクのバッテリーは基本的に、シートの下に設置されています。
鍵を回して外すタイプや、ネジで止められているタイプがあります。
一般的にはシートの固定ボルトを緩めることで取り外せることが多いです。
シートを傷つけないように注意しながら外しましょう。
3. 古いバッテリーを外す
次に古いバッテリーを取り外します。
まず、バッテリーの端子を外しますが、必ずマイナス端子(黒いケーブル)から先に外してください。
プラス端子を先に外すと、工具が接触してショートする危険性があります。
端子を外したら、バッテリーを固定しているストラップやホルダーを外し、バッテリー本体を取り出します。
4. 新品のバッテリーを取り付ける
新品のバッテリーを取り付ける前に、バッテリーケース内を清掃し、腐食や汚れがないことを確認しましょう。
新品のバッテリーをケースに入れ、固定ストラップやホルダーを元に戻します。
次に端子を接続しますが、この時は外すときと逆の順序で、プラス端子(赤いケーブル)を先に接続し、その後マイナス端子を接続します。
端子をしっかりと固定し、緩みがないことを確認します。
5. シートを取り付ける
最後にシートを元に戻します。
シートの固定ボルトを締め直し、しっかりと固定されているか確認してください。
シートがきちんと取り付けられていないと、走行中に外れてしまう危険があります。
すべての作業が完了したら、エンジンを始動してバッテリーの動作を確認しましょう。
バイクのバッテリーの廃棄方法
バイクのバッテリーの廃棄方法は次の4つです。
- 地域の廃品回収業者に回収を依頼する
- バイクを購入した店舗に持ち込む
- バッテリー購入した店舗に持ち込む
- ガソリンスタンドに持ち込む
それぞれ詳しく解説します。
地域の廃品回収業者に回収を依頼する
街中を巡回している廃品回収業者に依頼すると、基本的には無料でバッテリーを回収してくれます。
バッテリーは危険な物質を含むため、直接業者に引き取ってもらうことで安全に処理できます。
バイクを購入した店舗に持ち込む
バイクを購入した店舗に不要なバッテリーを持ち込むことも一つの方法です。
顧客サービスの一環として無償で回収してくれる場合があります。
事前に店舗に電話をして回収の可否や手続きについて確認しておくとスムーズです。
バッテリー購入した店舗に持ち込む
新しいバッテリーを購入した店舗に、古いバッテリーを持ち込む方法もあります。
多くの店舗では、古いバッテリーを引き取ってくれます。
購入前にバイクから取り外し、店舗に持ち込むとスムーズです。
ガソリンスタンドに持ち込む
一部のガソリンスタンドでもバッテリーの回収サービスを行っています。
回収費用は店舗によって異なりますので、事前に最寄りのガソリンスタンドに確認しておきましょう。
バイクのバッテリーが上がったときにやってはいけないこと
バイクのバッテリーが上がったときに、やってはいけないことは以下のとおりです。
- 無理にエンジンをかけ続けない
- ジャンプスタートは手順を守る
- 急いで交換作業をしない
- 不法投棄しない
まず、無理にエンジンをかけ続けることは避けましょう。
バッテリーが上がっている状態でエンジンを何度もかけようとすると、他の部品に余計な負荷がかかり、故障の原因となる可能性があります。
次に、他のバイクや車からジャンプスタートを試みる際には、正しい手順を守ることです。
逆接続や不適切なケーブル使用は、電気系統の損傷を引き起こす危険があります。
特に、プラスとマイナスの端子を間違えて接続することは厳禁です。
また、急いでバッテリーを交換しようとする場合も注意が必要です。
バッテリーを誤った方法で取り扱うと感電や火災のリスクがあります。
バッテリーの取り外しや取り付けは、必ずエンジンを切ってから行い、金属製の工具がフレームに接触しないように注意しましょう。
最後に、バッテリーを不法投棄しないことです。
これまでに紹介しているように、ガソリンスタンドやバイクショップに持ち込むなどして、廃棄してください。
バイクのバッテリー上がりを防ぐには?
バッテリー上がりを防ぐ方法は主に以下の2つです。
- 短距離走行を繰り返さない
- 冬眠期間はバッテリーを外しておく
短距離走行を繰り返さない
短距離走行はバイクのバッテリーにとって大きな負担となります。
エンジンを始動させる際には多くの電力が必要で、短時間の走行では消耗した電力を十分に回復できないためです。
これが繰り返されると、バッテリーの劣化が早まり、最終的にはバッテリー上がりを引き起こす原因となります。
できれば、1回の走行で最低20分以上は走行させることです。
20分未満の短距離走行が続く場合は、定期的にバッテリーの状態をチェックしましょう。
冬眠期間はバッテリーを外しておく
バイクを長期間使用しない「冬眠期間」には、バッテリーを外して保管してください。
バッテリーをバイクに繋いだままにしておくと、微小な電流が流れ続け、徐々に放電が進行するためです。
これが続くとバッテリーの再充電が難しくなります。
取り外したらバッテリーは冷暗所で保管し、月に一度は電圧をチェックしましょう。
また、バッテリーの端子を保護するために、専用の端子カバーや絶縁テープを使用することも重要です。
こうした対策をしておくことで、春になって再びバイクを使用する際に、トラブルなくスムーズに走行を開始できます。
バイクのバッテリー上がりは冷静に対処しよう
バイクのバッテリーが上がってしまった場合、まずは冷静に状況を把握することが重要です。
焦って対処してしまうと、さらに問題を悪化させる可能性があります。
バッテリー上がりの症状としては、エンジンがかからない、ライトが暗い、ホーンが鳴らないなどが挙げられます。
こうした症状が見られた場合、まずはバッテリーの状態を確認し、適切に対処しましょう。